ヴリコラカス

分 類ヨーロッパ伝承(ギリシャ)
名 称 βρυκόλακαςvrykolakas〕(ヴリコラカス)【ギリシャ語】
容 姿腐敗して膨れた腹、赤い顔、長い爪。
特 徴墓から出て徘徊し、人を襲う。
出 典

ギリシャの吸血鬼!?

ヴリコラカスはギリシャ伝承に登場する吸血鬼。死後、死体のまま墓から出てきて徘徊する。スラヴ圏の吸血鬼と似ているが、血を吸うよりは肉や内臓を喰らう(特に肝臓を好むという)。腐敗して膨れ上がった死体の姿で、赤い顔、長い爪を持ち、悪臭を放つ。目が赤く光るとも言われる。

語源はブルガリア語で《狼男》を意味するвърколак(ヴァルコラク)に由来するが、ギリシャに伝わる間にオオカミ的な要素は減って、単に《吸血鬼》を意味するようになった。

ギリシャでは、ギリシャ正教会から破門されたり、生前、罪深い振る舞いをしたり、不適切な埋葬をされたり、あるいは死体をネコが飛び越えたりすると、死者がヴリコラカスになると信じられていた。オオカミに傷つけられたヒツジの肉を食べるとヴリコラカスになるという伝承もある。

ヴリコラカスは夜になると墓から出てきて、村人を襲う。家に侵入して食べ物を貪り食い、寝ている人間のお腹の上に乗っかって窒息させ、村に病気を蔓延させるとも言われた。家を訪れるときには、1回だけノックをするとされ、ギリシャでは1回目のノックでは決して扉を開けてはいけないと戒められた。うっかり開けてしまうとヴリコラカスに襲われてヴリコラカスになると信じられた。ヴリコラカスは2回ノックすることはないという。

ヴリコラカスを退治するためには、ヴリコラカスが墓に戻る土曜日に墓を暴いて首を切ったり、死体を焼いたりする必要があった。

《参考文献》

  • 『Truth In Fantasy 32 ヴァンパイア 吸血鬼伝説の系譜』(著:森野たくみ,新紀元社,1997年)

Last update: 2026/03/22

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